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会長からのご挨拶

楽しい学会活動を

一般社団法人 日本応用地質学会会長

長田昌彦

2020年6月19日の定時社員総会ならびに理事会におきまして,日本応用地質学会代表理事(会長)に選任されました埼玉大学大学院理工学研究科の長田昌彦です。伊藤久敏副会長(電力中央研究所:管理運営部門長),清水公二副会長(ニュージェック:研究教育部門長),末永弘常務理事(電力中央研究所:総務委員長)の執行部を含む総勢25名の理事の方々とともに,諸先輩方が築き上げてこられた本学会のさらなる発展に微力ながら尽力していきたいと考えておりますので,会員の皆様にはご協力のほどよろしくお願いいたします。

日本応用地質学会は,1958年に設立された歴史ある学会であり,自然災害への対応と日本経済の発展とともにそのニーズに応えて,社会に貢献してきた学会です。この間,社会のニーズは資源開発に始まり,経済成長に伴って社会インフラの計画・調査・設計・施工・維持管理へ,さらに環境問題への対応を加えて,広く発展してきました。しかし設立のきっかけとなったような甚大な自然災害が,最近では毎年のように発生しております。その意味では本学会に課せられた使命は未了であり,地域に向け,国に向け,発信していくべきことが数多く残されています。

われわれの生活する日本は,世界的にみても珍しい変動帯の中にあり,地盤・岩盤・地下水からなる大地と四季のはっきりした温帯モンスーン気候が交わる場でもあります。そのため,地震,津波,火山噴火,台風や豪雨などの被害を受けやすい場となっており,さまざまな自然災害が生じています。それぞれの自然現象による地形の変化は小さく,人の一生のうちには大きくは変化していないように見えるかもしれません。しかし千年,万年単位で考えると,日本列島のかたちも絶えず変化しています。日本列島が誕生して以来,その繰り返しによって現在の日本列島が出来上がっています。そのようなしくみと成り立ちを理解し,安心・安全な社会生活の実現に貢献していくのが日本応用地質学会です。

日本応用地質学のベースにあるのは,われわれの日常生活では普段意識しないような地下を含めた空間スケール感,時間スケール感です。これは実際に露頭に向き合って,地形や地質を観察し,その生成プロセスに思いを馳せることの繰り返しでしか身につかない能力であり,本学会員の有する特長的な技能です。日本の地質は複雑であり,地域によって異なります。会員同士の交流により個人の経験と知見を共有しつつ,互いに切磋琢磨しながら感性と技術を高め,学術的にも,実務においても使える応用力を身につける場として学会を活用してほしいと考えています。学会としましては,学会誌「応用地質」や時宜を得てメール配信されるニューズリストを通して最新情報をお届けします。また定期的に研究発表会,シンポジウム,現場見学会を開催するとともに,応用地質技術入門講座やアース・サロンなどの有意義な交流の場を随時提供していきます。