応用地質学会ならではの多岐にわたる発表内容、また活発な議論や建設的な意見が飛び交う有意義な時間だったのではないでしょうか。参加人数も55人を数え、盛況のうちに終了することができました。 以下は当日の簡単なレポートです。 高見支部長の挨拶
研究発表は若手枠(卒論、修論などでもOK)の発表2編を含む計、11編の発表がありました。
松本 秀明 氏 (東北学院大学教授 教養学部地域構想学科 地形学) 特別講演は、東北学院大学の松本先生に仙台平野および石巻平野およびその両方に挟まれている松島湾の地形形成に関する知見をご紹介いただきました。 松島湾については、各島々の特徴や、現在の地形に至るまでの海面上昇による松島の地形変遷などについてご紹介いただきました。また、松島の景観は現在の海水準だからこその絶景であり、今よりも高くも低くても得られなかった奇跡であるとおっしゃっておりました。 仙台平野や石巻平野に関しては、海水準の変動と、陸側からの土砂の供給のバランスからみた海岸線の変遷をわかりやすく解説していただきました。また、ハンドオーガーによる旧河道の堆積物調査により判明した過去の大規模洪水の存在についてもご紹介いただきました。さらに震災前から行われていた津波堆積物の分布の研究についても触れられました。 石巻平野・仙台平野の地形変遷から過去の大規模自然災害に至る地形地質の変遷について知ることができ非常に有意義な時間だったと思います。
討論会に先立ち支部役員である村上氏から、支部で推し進めている松島プロジェクトについての経過報告をしていただきました。現在までの情報の整理や、応用地質学会会長である長谷川先生が行ったボーリングデータなどの新しいデータについてお話しいただきました。今後は、露頭分布のデータ収集、地質構造の検証、そして最終的にはガイドブックの作成などを目標に活動していくとのことでした。
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