本年度の活動計画等が承認され、新たな年度のスタートを切ることができました。 せんだいメディアテーク7F スタジオシアターにてPM1:30から定刻通り開始されました。 以下は当日の簡単なレポートです。 高見支部長の挨拶
総会は出席数(参加人数:48名、委任状:69名)となり、「日本応用地質学会東北支部規定」第15条の正会員(支部会員数173名[平成27年3月末日現在])の5分の1以上の出席となり、本総会は成立いたしました。
「活性化する蔵王火山:過去の噴火履歴を中心に」 蔵王の御釜付近を震源とする火山性地震の活発化により、立入規制が行われている蔵王火山についての講演を山形大学の伴先生にご講演頂きました。現在身近な問題となっている蔵王火山の噴火履歴等についての話題を提供していただきました。そのためか、特別講演の参加者も70人と非常に盛況であったと思われます。 蔵王火山の歴史については、100万年前ぐらいからの歴史が分かっており、その間大きく3期に分けられるとのことです。ただし、蔵王火山といっても噴出位置を変えながらある程度の範囲を持って活動が続いているとのことです。現在の御釜は約800年前の水蒸気爆発により形成されたもので、それ以降は100年に1度程度の頻度で噴火しているとのことでした。ただし、1回の噴火で数十年続くらしいとのことです。 やはり、東日本大震災との関連(過去の大地震後数年以内には比較的高確率で火山の噴火があるといわれている)が気になるところですが、上記のように比較的活発に活動を続けている火山なのでその関連性については言及しませんでした。ただし、3.11以降の東西方向の圧縮が解放されたことによりマグマ活動が活発化しているという考えは一般的にあるようです。 後半は、現在の蔵王火山の噴火予測や、警戒情報のあり方などについてお話しされました。噴火予測については、現在の御釜の形成された以降の800年間の火山活動履歴から今後の噴火予測を検討しているとのことでした。また、現在発令されている火山周辺警報の範囲については、御釜およびその周辺での想定火口から噴石の到達する範囲として1.2kmの範囲を警戒することになっているようです。 東北地方では本当に身近な火山(または観光地)としての蔵王火山ですが、いざ今回のように火山活動が活発になってみると知らないことが多いことに気づきます。また、噴火予報やそれらに関する資料についてはあまり目にすることが少ないので、これからはより自身のことであるとしてとらえる必要があるのかもしれません。 今回の講演では、蔵王火山に関する基礎的な知識および火山災害に関して改めて考える良い機会になったのではないかと思います。
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