平成23年度 第19回東北支部研究発表会レポート

一般社団法人 日本応用地質学会 東北支部

 去る7月22日(金)に開催された「日本応用地質学会東北支部 平成23年度 第19回東北支部研究発表会」の簡単なレポートです。
 場所は、トラストシティカンファレンス・仙台にて定刻通り開催されました。


1.研究発表会

 研究発表会は、午前の部と午後の部の2部構成で行いました。

 午前の部は、特にテーマを設けず広く一般的な内容の研究発表が行われました。落石災害に対する初動調査〜応急対策の実施までの斜面状況の監視に関するもの、テクトニック破砕とノンテクトニック破砕の識別に関する詳細な調査(スケッチなど)から得られた新知見など広範囲にわたる研究成果や報告がありました。

 午後の部は、特別講演の後に行われ、「東日本大震災関連」の報告をテーマとして発表が行われました。津波堆積物の性状・分布に関する報告や地震による斜面崩壊例、造成盛土の崩壊例などの報告がありました。
 また、最後の発表では、昨年東北支部で実施した荒砥沢地すべり第3次調査団の報告が行われました。荒砥沢ダムの貯水池に流入した土砂を取り除くために貯水池の水位を下げたタイミングで実施した調査により判明した地質構造等の新知見を報告しました。

 震災関連の業務が多く忙しいなか、46名の参加を得ました。ありがとうございました。
     



2.特別講演

 午後1時からは、東北大学災害制御研究センターの大野先生による特別講演が行われました。「東日本大震災における東北地方の強振動特性」というタイトルで、東北地方で観測された地震動特性の概要について、地下構造との関係を交えて報告していただきました。
 強震動(3.11)の継続時間が3分程度ということでしたが、1978年宮城県沖地震が記録(仙台市中心部)が30秒程度であったことから、今回の地震が顕著に長いということに驚きます。


3.懇親会

  研究発表会終了後には、場所を移して懇親会を行いました。発表内容に関する討論やそれに関連する話題、特に地震に関するあれこれなどで交流を深めました。
 最後は、東北支部恒例となった、橋本支部長による「伊達の一本締め」で会を締めくくりました。


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