日本応用地質学会 東北支部
「第18回 研究発表会」

 去る7月23日(金)に開催された「日本応用地質学会東北支部 第18回 研究発表会」の簡単なレポートです。
 場所はせんだいメディアテーク7F スタジオシアターにて午前10:00から時間通り開催いたしました。


1.研究発表(午前の部、午後の部)

 研究発表会は、多少のプログラムの変更はあったものの、講演発表9編+1編の発表をいただき、参加者52名と盛況のうちに終了いたしました(プログラムはこちら→PDF)。
 午前中は、自由テーマのもと切土のり面緑化に関する考察、火砕流成堆積構造の研究成果、緩み岩盤に関する事例紹介、巨大地震時の地すべり運動メカニズム関する考察などバラエティに富んだ発表が行われました。
 午後の発表は、七五三掛(しめかけ)地すべりの事例紹介、GISを用いた地質・地盤・災害情報の一元化に関する試み、簡易型ボアホールの紹介などの発表が行われました。
 各発表後の質疑応答では、質問や意見が多く出され活発な議論が展開されました。



     
          開会のあいさつをする橋本支部長

研究発表の様子1

研究発表の様子2

総合討論の様子

2.特別講演

 特別講演は、九州大学東アジア環境研究機構の江崎哲郎氏(前一般社団法人日本応用地質学会会長)に講演していただきました。タイトルは「地理情報システム(GIS)を用いた技術のイノベーション」という講演で、GISの高度な利活用の推進をテーマに、研究事例の紹介などを講演していただきました。
 GISの高度利用による広域にわたる自然斜面を対象とする三次元斜面崩壊予測システムの開発に関する例や、雲仙普賢岳火山活動後の溶岩ローブの安定評価などを紹介していただきました。
 GISを単なるデータ志向の検索・解析・表示だけで終わらせず、それをさらに高度に活用していくことの重要性をお話しいただきました。またそのために、GIS技術について、導入は容易ではないが、ソフト専門の人に任せるのではなく、是非自分たちでやることが重要であることをおっしゃっておりました。

  特別講演をする江崎氏

3.懇親会

  研究発表会および特別講演会終了後に、場所を移して意見交換会を開きました(参加26名)。猛暑が続いている日中の気温や白熱した議論で枯れた喉を潤しつつ、質問や討論会の続きなど、交流を深めました。


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